外を歩いてて野良猫はよく見かけるのに野良犬は見かけないと疑問に思ったことはありませんか?
昔は野良犬もたくさんいたのですが、最近は見かけなくなりました。
たまに見かけたとしても、迷子のケースがほとんどで、首にリードが付いていたりと飼い主がいるんだろうと分かることが多いです。
そういった犬はすぐに飼い主のもとに戻ることができます。
では、なぜ野良犬を見かける機会が減ったのでしょうか?
それはタイトルにもあるとおり、狂犬病予防法のおかげです。
狂犬病予防法とは?
見出し(全角15文字)
狂犬病の発生を予防し、そのまん延を防止し、及びこれを撲滅することにより、公衆衛生の向上及び公共の福祉の増進を図ることを目的とする
上記の法律が昭和25年に日本で定められたため、野良犬を見かけた場合
「すぐに捕獲」
となります。
野良犬を捕獲することで去勢をして繁殖をさせずに済むので、犬の絶対数を減らすことができます。
狂犬病予防法の法律ができたおかげで、野良犬を見る機会は大幅に減りました。
ちなみに、神奈川県の動物愛護保護センターは、現在約10匹の保護犬がいますが、昔は年間約2万匹もの保護犬がいました。
もちろん、全ての犬が里親を見つけることはできないので、ガス室で殺処分していました。
今では時代の流れもあり、生かすための施設となり殺処分は0になっています。
さらに、狂犬病予防法が定められたことで、年に1回予防注射を受けることが、義務付けられています。

予防注射を打つことで狂犬病は予防できるので、日本では1956年を最後に狂犬病は報告されていません。
それだけ、狂犬病予防法は人間の安全面にも犬のためにも大きな効果をもたらしました。
ただし、海外ではいまだに報告があります。
そのため、海外旅行に行って可愛いからと不用意に動物に触るのは避けたほうがいいです。
野良猫は法律なし
しかし、猫は法律がないため、いまだに野良猫がたくさんいます。
それに、飼い猫の可能性があるため、保健所が勝手に保護することはできません。
つまり、個人で対策してもらうか、餌を与えている人にお願いをして管理をしてもらうしか方法がないのが現状です。
仮に保護したとしても、去勢されていない猫はあちこちにいるので、猫の数はどんどん増えていきます。
猫は一回の出産で約5匹産むと言われています。
保護猫の里親は簡単に見つかるわけではないので、やっとの労力で1匹の譲渡先が見つかっても、野良猫が5匹子供を産むと野良猫は減っていきません。
先ほども書きましたが、神奈川県動物愛護センターは2020年3月時点で「保護犬は約10匹」ですが、「保護猫は約80匹」が飼育されています。
最近では野良猫を増やさないために「TNR」をボランティアで行なっている方がいたり、条例で餌やりを禁止にしている地域は一部あります。
TNR活動
Trap → トラップ 野良猫をつかまえて
Neuter → ニューター 不妊・去勢手術をして
Return → リターン 元の場所に戻す
TNRは上記の英単語の頭文字をとって名付けられた活動のことです。
ポイントは不妊・去勢で、これ以上殺処分される不幸な猫を増やさないために手術をしています。
TNRを虐待と考える方がいたりして難しい問題なのですが、増えすぎて殺処分されるよりはマシなのではと私は考えています。
ただ、人間のエゴで去勢するのはおかしいという意見も分からないわけではありません。

狂犬病は犬だけではない
狂犬病は「犬」という字が入っているので犬に特化した病気と思われがちですが、人間を含むすべての哺乳類に感染します。
狂犬病ウィルスは、狂犬病にかかっている動物の唾液に含まれ、その動物にかまれると発病します。
発病したら100%死亡するという恐ろしい病気です。
まとめ
野良犬はあまり見かけないのに野良猫はよく見かけるのは「狂犬病予防法」の法律で対策が違うからです。
狂犬病予防法のおかげで野良犬も減り、1956年を最後に狂犬病の報告もありません。
しかし、海外から輸入された動物が狂犬病を持っていると、また日本で再発するリスクはあるので注意が必要です。
今後は狂犬病を再発させないことと、どのようにして野良猫を減らしていくかが課題でしょう。
以上、最後まで読んでくださりありがとうございました。